かーこの場合


<かーこ>

 露出ではないのかも知れませんがちょっとした経験が何度かあります。
 私はプールや海によく行きます。新しい水着を買って女の子3人で海に出かけたときの事です。4年ぐらい前だったでしょうか。あとの二人は流行のビキニでしたが,私は泳ぎたかったのでやや薄手のワインレッドの競泳用に近い水着にしました。
 水際で遊んでいる二人をおいて私は沖の方へ出かけ浜へ帰ってくると,友達の一人がカメラを向けています。思い切り手を挙げて彼女の方へ駆けて行くのを撮ってくれました。その後,お互いに3人で撮りやいっこしたりして楽しい一日を過ごし,帰りにフィルムを現像に出しました。
 ところが翌日出来上がった写真を見てびっくり。何と私の乳首からおへそ,それにあそこの毛まではっきりとまるで真っ裸のようでした。
 早速友達に電話をしてそのことを言うと二人とも気づいていたけどまあいいかと思っていたそうです。そう言えば周りの男の子達がこちらをHな目で見ていたのは私のせいだったと後で気づきました。あとから聞いた話で競泳用の特に赤いのはよく透けるので注意しなければとの事でした。ショーツをはくのが好きでないとは言え,直接,水着を着けたのもいけなかったのかも知れません。ただ,きっとあの日,私の中で何かがはじけ,きっと自分でも知らないもう一人の私を生みだしたようです。
 二度目の経験は去年のプールでの出来事です。
 家から車で30分くらいの大きな公園にある何面もあるプールです。日曜だし泳ぐのは諦めていたのでその日は海外で買った水着を着けて行く事にして,短大友達のみっちゃんを途中で拾って出かけました。
 お天気も良く暑くて海水浴日和でした。
 ワンピースの下に水着を着けていたので私はロッカールームは利用せず,みっちゃんが出てくるのを待っていました。特に前に約束し合った訳ではなかったのですが,彼女もやや薄いピンクのしかも横が紐結びになったビキニでした。−−−−−−

 私も初めて出かけた海外(ニューカレドニア)で少し大胆にも彼女と同じ紐結びのデザインを選んでいました。日本では普通のビキニだって恥ずかしい自分がこんなに大胆な水着を買ったりするなんて・・・。
 トップレスが当たり前のビーチで友達と二人おとなしいワンピース,却って肩身が狭くて居心地が悪くて,よし私も負けずに頑張るぞーと出かけたビーチの側のちっちゃなブティック。アメリカ系のギラギラ原色とは違って、さすがにフランスの香りのする落ち着いたノーブルな色合い。でもデザインはどれも日本では考えられないくらい本当にちっちゃくてブラも胸がやっと隠れるくらいでした。
 ボトムはヒップボーンタイプていうか20年以上前にちかいデザインが流行らしくて、4、5枚ほど試着してみると,Tバックじゃなくてバックをちゃんと包んでくれるんだけれど,お尻の割れ目が隠しきれないくらい丈が短くて,フロントもお腹がほとんど出て、やっとヘアが隠れるくらいでほとんど手のひらサイズ。自分の試着姿を鏡で見たらもうなんて言うかクラクラしてしまいました。
 でも意を決して折角来たんだからと思って2着買いました。
 ひとつは薄いグリーンのグラデーションでブラは三角,ボトムは横紐タイプ,もう一つは淡いブルーグレーでデザインは大体同じのでした。驚いたことにボトムの下に着けるショーツがないのです。着ける習慣がないらしくて,ビーチにいる女性達のボトムをよく見るとそこはかとなくなにやら少し怪しげな様子です。ボーイフレンドにそのことを話すと金髪が多いから目立たないので気にしないのだとの事でしたが,事実の程はどうでしょう?
 友達も私に引きずられるように結構大胆な白っぽいのを買いました。
 そしてこんなの買っても海外記念のようなもので絶対に身に着けれないと思いました。ところが翌日,私たち二人ともそれを着てプールサイドやビーチを堂々と歩いていたのです。しかもボトムの下には何も着けずに。
 さすがにトップレスではありませんでしたが,友達のフロントは何というかかなりなものでした。特に水から出たときは・・・・・。私も自分では気づきませんでしたが恐らくかなりやばかったのではと思います。
 でもきれいな自然と周りがゆったりしていてHな目で見ないせいもあって恥ずかしさなんて全くと言っていいぐらいありませんでした。
 ブラを外してみようかなとも・・・・・
 そんな自分にびっくりしました。自分の中に別の自分がいつの間にか巣くっていたようでした。臆病,臆病と思っていた自分にもこんな一面があったんだ。新鮮な発見でした。−−−−−−

 こんな事情で買ったビキニでしたが,その年の夏はさすがに日本では気後れがして一度も着けずに過ごしてしまいました。でも,どこかでいつか着たいなーと心の隅で引っかかっていました。
 ところが何故かその日何のためらいもなく着て行く決心がつきました。
 そして何と友達も私のほどちっちゃくはないものの同じ様なのを着けているのを見て,”私が今日の主役よ,みっちゃんになんか負けんよ”めらめらと負けん気が出たのを覚えています。

                                          (つづく)


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