露出小説ペットショップの女畜体験(後編) 作;ベンジー と言うわけで、二日続けてペットショップの前に立っています。 本当に、ここに来て良かったのでしょうか。 昨日、店員さんとの電話を切ってから、ずっと考え続けています。パンフレットも、何度もひっくり返して読みました。電話の内容だって、一字一句、間違わずに暗唱できそうです。 どう考えても怪しいです。昨日、初めてここに来たのに、その日の内にキャンセルが出たんです。こんな偶然ってありますか。 でも、約束してしまいました。取り敢えず、なんて言いましたが、そんなの通用するかどうか。店員さんは、手ぐすね引いて待っているに違いありません。 (やっぱり、体験させられちゃうんだろうなぁ) 女畜の格好をするのは怖いのですが、昨日ここに来た時に比べたら、ずっとやる気になっています。それでも、自分からお願いしますと言えないのが私です。 前述のミスコンだって、水着審査が恥ずかしいと思うのと同じくらい、大勢の前を水着で歩いてみたいと望む気持ちがありました。 女の子って、こういうところ、ありますよね。 あの時もそうでした。あと少しだけ熱心に勧められていたら、初代ミスコンは私だったかもしれません。今回は、店員さん次第と言ったところでしょうか。 ただ、ここまで来て、ペットショップに入れないでいる理由があります。 パンフレットにあったオプションの件です。 馴らし飼育とオークション体験は、いかにもな話ですが、最後の女畜化って、そのままの意味だとしたら、人間を卒業しちゃうってことなんじゃ…… それはないなぁ、と思う反面、怖いもの見たさみたいな感情もあったりします。 いずれにしても、こんな本音を店員さんに知られたら最後ですよね。 ペットショップに入りたいのに、入れないでいる私。このまま帰ると言う選択肢もあったのですが、たった今、なくなりました。 店員さんに見つかってしまったのです。 「いらっしゃい、さゆりちゃん。待ってたわ」 これでもかと言う程、明るい笑顔です。何がそんなに嬉しいのでしょう。一気に不安が膨らむ私でしたが、手首を掴まれ、店内に連れ込まれてしまいました。 小型犬たちのケージを素通りして、展示室に入ります。 (どうしよう。断るなら今なのに) 心の内ではわかっているのに、口から出た言葉は、 「今日は、よろしくお願いします」 私って、どこまで優柔不断なんでしょう。これで家畜体験をしないで帰る道がなくなってしまいました。膝が震えているようです。 この感情は何なのでしょう。 怖くて堪らないのに、早く先に進みたいみたいな……そんな私に、 「着ているものは全部脱いで、ロッカーに入れてね」 店員さんが、何でもないことのように言いました。全然、何でもなくないのに。 「全部って!? で、でも、手続きとかあるんじゃ……た、体験の申込とか」 私はまだ体験レベルの選択をしていません。もちろん、全裸なるなんて決めていませんし、それどころか、『家畜体験申込書』を見てもいないんです。 「あら、申込なら済んでいるのよ」 店員さんが説明してくれました。今日の体験は、キャンセルをした方が申し込んだ時の条件で行われると言うのです。 「聞いてませんよぉ。どんな条件だったんですか?」 少なくとも、着衣の項目は全裸になっていたのでしょう。と言うことは他の項目も……考えれば考える程、悪い予感しかしません。 「申込書なら、事務所にあるわよ」 店員さんは『家畜体験申込書』を取って来ると、私に見せてくれました。 項目を確認します。 項目 レベル1 レベル2 レベル3 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 着衣 : 私服 スクール水着 〇全裸 覆面 : 全頭マスク ベネチアンマスク 〇無 餌付 : 普通食 フレーク 〇家畜飼料 施錠 : 無 有(解錠有) 〇有(解錠無) 口枷 : 無 有(施錠無) 〇有(施錠有) 調教 : 無 有(店員のみ) 〇有(フリー) 繁殖 : 無 有(避妊有) 〇有(避妊無) 公開 : 非公開 有(同店のみ) 〇有(フリー) 全部、レベル3に〇が付いています。 「こんなのダメですよぉー。ムリ、ムリ。私には絶対ムリです」 目に涙をいっぱい溜めて訴えました。店員さんだって、わかっている筈です。私はオールレベル1だって体験を足踏みするくらいないんです。 「まあ、どの辺がムリかしら」 そんな白々しい顔しないでください。「全部」と言いたかったのですが、言ってしまうと全面戦争になりそうで、 「特に下の三つは絶対ムリ。絶対なんですからね」 調教フリーとか、避妊具なしのエッチとか、まして、それを公開でなんて、そんなことされたら死んでしまいます。 「もしかして、さゆりちゃんはバージンだったりするのかしら」 店員さんも、ここは事務的な確認のように聞いてくれました。 「そうですけど、悪いですか?」 この時の私は、口を尖らせていたかもしれません。 「それじゃあ、ムリと思うのもわかるわ。でも、よく見て。ここには私とさゆりちゃんしかいないし、私にはアレがないもの。レイプなんてできないわ」 ものすごいことを、平然と言っていると思いませんか。 確かに、店員さんが私をレイプすることはできませんし、他に人がいないのも事実です。それでも、全裸で拘束されてしまった後、店員さんが大人のアイテムを使ったり、他の人が入って来たりする可能性だってないとは言えません。 無言でも、店員さんに向けた視線で、私の思いが伝わったようです。 「説明が足りなかったみたいね。キャンセルになった時点で、この場所は今日一日、無人になったの」 無人、つまり誰も来ない、その状況を利用して、私の体験をしてしまおうと言うのが、店員さんのプランでした。『家畜体験申込書』のオールレベル3体験にしても、そこまではしても良いと言うだけで、やらなければならない訳ではないそうです。 (そうなんだ) またです。安堵した途端に、残念にも思ってしまう私がいました。 「あっ。今、ちょっと残念って思ったでしょ」 店員さんには、お見通しみたいです。良い人なのか、悪い人なのか、どっちなのでしょうね。一つだけ確かなのは、私が今、早く家畜体験を始めたいと思っていることでした。 「じゃあ、全裸じゃなくても良いんですよね」 と、言ってはみましたけど、 「良いけど、でも、さゆりちゃんは全裸になりたいでしょ」 そう来ますか。 正直なところ、ここでもし「私服でもいいわよ」と言われたらどうしよう、と言う気持ちになっていました。 「わかりましたよ。このロッカーで良いんですね」 私は脱ぐ決心をしました。 「そうよ。下着まで、全部脱いでね」 こんなところで、トドメを刺しに来なくても良いのに。 「店員さんって、イジワルですね」 「あら、そうかしら。さゆりちゃんのことは、誰よりもわかっているつもりだけど」 そうかもしれません。 言葉を交わしながら、私はドンドン脱いで行きます。話を止めたら、手も止まってしまいそうでした。 「まだ会って二回目なのに、ですか」 「さゆりちゃんの年代の女の子は、いっぱい見て来たからね。当たらずと雖も遠からずのはずよ。特にさゆりちゃんは、わかりやすいから」 店員さんが、片目を瞑って見せました。 (わかっちゃうんだ) 女の子の扱いに慣れている店員さん。この人はきっと、私が口にできない希望を叶えてくれる、みたいな流れになっています。 家畜体験なんてやる気はなかったのに、いつの間にかその気にさせられています。 あれだけ怖い、怪しい、恥ずかしいと思っていたのに、気が付けば、全裸になっています。 全部、店員さんのせい……ううん、店員さんのおかげなんですよね。 「ハダカになったら、首輪もしてね」 脱いだ服をロッカーに入れると、《SARY》のプレートが付いた鉄の首輪を取り出し、首に着けます。すかさず、店員さんが南京錠で施錠しました。 「私……」 そう、全裸に首輪だけの私です。こんな簡単に、女畜になっちゃうんですね。 「思った通り、良い身体をしてるわね。殿方も大喜びだわ」 店員さんに言われて、私は胸を抱き、その場に蹲りました。勢いで全裸になってしまいましたが、急に恥ずかしさが込み上げたのです。 いくら店員さんと二人きりだからと言って、普通に服を着た店員さんの前で、私だけが何も着ていないなんて。 「ほら、座るのは、そこじゃないでしょ」 忘れてました。ここはただの通路です。女畜が繋がれるのは、牧柵の向こう側だって。 店員さんに引きずられ、私がいるべき位置に正座させられました。 「いつまで胸を隠しているの」 店員さんの声のトーンが上がっています。顔つきも変わっているような…… 「はい。ごめんなさい」 わかっています。これから後ろ手に拘束されるんです。 恐怖と羞恥に抗いつつ両手を背中に回すと、店員さんが鉄の枷で手首を重ね合わせたまま施錠しました。もう胸を隠すことはできません。 「ホントに良いおっぱいだわ」 店員さんが私の正面に腰を下ろし、乳房を下から持ち上げます。こんなこと、誰にもされたことないのに。 「イヤっ。恥ずかしいです」 「それは恥ずかしいわよね。でも、さゆりちゃん、じゃなかった。サリーは女畜なんだから、これが当然の格好なの。いつまでも丸出しなんだから」 (いつまでもって、いつまでなんですか?) 「それじゃあ、仕上げね」 店員さんは、私の首を牧柵から出し、餌皿の高さで鎖に繋ぎました。 お分かり頂けたでしょうか。そうです。私は、あのネットで見た女畜のお姉さんと同じ格好をしているのです。 女の人に、こんな酷いことをするなんて信じられないと泣いてしまったあの格好です。豚と一緒に飼われてしまう格好です。 南京錠で施錠もされてしまいましたから、もう逃げることもできません。 これからどうなるのでしょう。 キャンセルした方が残した申込書の体験レベルに従って、体験が進んでいくのだとしたら、次は餌付けでしょうか。それとも調教? お尻を鞭で打たれるのは勘弁して欲しいのですが、店員さんがその気なら、避ける術はありません。レイプはできないと言ってましたが、女性でもできるグッズがあったような…… 怖くて堪らないくせに、その怖いことばかりを頭に浮かべてしまう私でした。 「どうかしら。女畜になった気分は?」 声は聞こえても、店員さんの靴しか見えません。 でも、質問の意図は明白です。 「そこにある『家畜体験申込書』の通りにしてください」 言ってしまいました。オールレベル3の家畜体験をさせて欲しいと口に出してしまったのです。 「さゆりちゃんなら、そう言うと思ったわ。もちろん、そのつもりよ」 言うと思ったじゃなくて、店員さんが、そう言うように仕向けたんです。私がそれを望んでいると察して。店員さんにとって、ここまでは既定路線だったのでしょう。 「お手柔らかに、お願いします」 そう言わなければならない気がしました。 「予約していた方が、どうしてキャンセルしたのか、教えてあげましょうか」 そう言えば、聞いていませんでした。キャンセル料を払ってまでキャンセルしたのですから、それなりの理由があったのだと思います。 でも、何で今、キャンセル理由なのでしょうか。 「直前になってビビっちゃったとか?」 おどけて返す余裕を見せてはいたものの、私自身、かなりビビッていました。 「ふふっ。それ、大正解だわ」 さっきまでと、少しだけ声色が違う気がします。頭の上で、店員さんがどんな顔をしているのか気になりました。 「予約していた方の家畜名はサリー。オプションに家畜化を選んでいたのよ」 (おわり)
|